尾瀬にはさまざまなお花が咲き、いろいろな生き物が暮らしています。以下よりご参照ください。  

尾瀬のシーズン

尾瀬のシーズンは道路開通後から始まりますが、一般的なシーズンは5月中旬から10月末までです。
約半年の間に多くの方が尾瀬を訪れます。

早春の尾瀬 5月上旬

(残雪を踏みしめて尾瀬に向かう)
下界では日増しに暖かくなる時期ですが、5月のゴールデンウィーク頃の尾瀬はまだ冬の装いです。年によっても差がありますが、雪がかなり残っていることが多く、それなりの装備と経験が必要となります。木道も見えていないことが多く、地図と木の幹に塗られた赤いマークや枝に吊るされたリボンを頼りに目的地に向かいます。

雪解け 5月中旬から下旬

(踏み抜きに注意)
5月の中旬頃になると雪が消え始め、木道がところどころ顔を出すようになります。木道と木道の間などでは、表面は雪に覆われていますが、下は空洞になっていて、不用意に乗ると足がズボっと沈んでしまういわゆる「踏み抜き」がはじまり、歩きにくくなります。思わぬ大けがにつながるため、慎重さが求められます。

赤渋(アカシボ) 5月下旬

(雪を茶色に染める赤渋)
雪解けの頃になると、雪の表面が赤い土をまいたようになる「赤渋(アカシボ)」とよばれる現象が見られるようになります。雪が消えるまでのほんの一瞬の不思議な光景です。

ミズバショウのシーズン 5月下旬から6月上旬

(尾瀬ヶ原・下ノ大堀川ビュースポット)
湿原の雪がようやく消える頃、尾瀬はミズバショウのシーズンを迎えます。純白のその姿は尾瀬のシーズンの幕開けにふさわしい姿です。同じ頃に咲くリュウキンカの黄色い花がさらに色を添えます。 尾瀬ヶ原や尾瀬沼までの登山道では、まだ残雪が見られますのでご注意ください。

ワタスゲのシーズン 7月上旬から中旬

(大江湿原のワタスゲ)
雪解けの頃からワタスゲの黒い花芽が湿原に見られ、6月になると黄色い小さな花が咲きます。梅雨が始まる7月には花が終わり果穂(かすい)になり、湿原は白い綿毛で埋まります。

ニッコウキスゲのシーズン 7月下旬

(大江湿原のニッコウキスゲ)
尾瀬が最も華やかなのはこのシーズンでしょうか。ワタスゲの白い綿毛に続き、黄色いニッコウキスゲの花で湿原が彩られます。例年、梅雨が明けるか明けないかぐらいの頃、国民の祝日「海の日」前後が見頃となります。

夏山登山シーズン 8月

(燧ヶ岳の熊沢田代)
7月下旬に梅雨が明けると、8月からは本格的な夏山登山のシーズンが始まります。尾瀬では日本百名山3座に加え、日本二百名山・帝釈山や花の百名山・田代山など、数多くの名山に登ることができます。この頃になると、尾瀬でも暑い日が続きます。熱中症にならないように適度な水分補給と休憩を取り楽しみましょう。

草紅葉(くさもみじ)のシーズン 9月

(尾瀬ヶ原の草紅葉)
9月に入ると紅葉のシーズンが始まります。まず初めに、湿原の草の先端からオレンジ色に染まっていきます。日差しに向かって湿原を見ると、湿原全体が金色に光って見え、風にそよぐさまに誰もが魅せられカメラを向けます。

紅葉のシーズン 10月上旬

(会津駒ヶ岳滝沢登山口の紅葉)
9月下旬になり草紅葉のオレンジ色が茶色に変わるころ、木々の紅葉が始まります。特に尾瀬周辺のブナ林の紅葉は見事です。紅葉は次第に里へと降りていきます。それとともに尾瀬で働いていた人々もそれぞれの故郷に帰っていきます。

晩秋 10月中旬から下旬

(不意に冬が訪れた尾瀬沼)
10月中旬になると山々の広葉樹は葉を落とし、山小屋では下山の準備が始まります。この頃になると尾瀬の人影もまばらになりますが、静かな尾瀬を狙ってこの時期に訪れる方も多くいます。また、10月中旬には山々の初冠雪、10月下旬には尾瀬沼・尾瀬ヶ原周辺で初雪がちらつくことがあり、根雪にはならないものの数センチ積もることもあります。

代表的な名所

至仏山

(尾瀬ヶ原より至仏山を望む)
尾瀬の中で最も古い山である「至仏山」は、長い年月をかけて隆起してできた山で、蛇紋岩という特殊な岩からなり、他の山では見られない花が咲きます。蛇紋岩は濡れると滑りやすいため注意が必要です。植生保護のため、ゴールデンウィーク後から6月30日については、入山が禁止されており、尾瀬ヶ原から山頂に至る東面登山道は登り専用となっています。

研究見本園

(ミズバショウ・シーズンの尾瀬植物研究見本園)
山ノ鼻から左方向に入ると尾瀬植物研究見本園が広がっています。「見本園」という名前がありますが自然にできた湿原です。比較的小さなエリアに様々なお花が咲くため、体力に自信のない方、散策する時間のない方にお勧めです。内回り約20分、外回り約40分の2コースがあります。また、至仏山東面登山道の入口は見本園の奥にあります。

牛首

(正面の盛り上がりが牛首)
山ノ鼻から尾瀬ヶ原を進むと、竜宮方面とヨッピ吊り橋方面への分岐があります。この分岐の付近に山が牛の首のように湿原にせり出している場所があり、「牛首」と呼ばれています。ここまで山ノ鼻から約40分、比較的広いベンチがあり多くの方が休憩を取っています。

ヨッピ吊り橋

(ヨッピ吊り橋)
ヨッピとはアイヌ語で「集まる」という意味があると言われています。山ノ鼻方面から様々な川の水を集めて流れてきたヨッピ川が、この橋の下流で尾瀬沼から流れてきた沼尻川と合流し只見川となって日本海(新潟方向)に流れて行きます。川の流れに沿って歩くこのルートでは、一味違った尾瀬を楽しむことができます。ここまで山ノ鼻から約1時間30分です。

竜宮現象

(伏流水の出口)
流れてきた川が、一旦湿原の下に吸い込まれて伏流水となり、木道を隔てた反対側に湧き出しています。この伏流水のトンネルがおとぎ話の「竜宮城」に通じているのではということでこの名前があります。ここまで山ノ鼻から約1時間20分、尾瀬ヶ原に日帰りで来られた方の多くが竜宮十字路で引き返して行きます。

アヤメ平

(湿原の向こうに山々を望む)
尾瀬ヶ原の南側の尾根の上に発達した湿原です。湿原の向こうに燧ケ岳が見える様はまさに「天上の楽園」と言えます。この地に咲くキンコウカをアヤメと見間違えたことからこの名前が付いたという説があります。鳩待峠から約2時間です。

平滑ノ滝(ひらなめのたき)

(岩盤の上を流れる平滑ノ滝)
尾瀬ヶ原の一番東の端から北に向けて新潟県と福島県の境を流れる只見川にある滝です。広大な岩盤の上を斜めに下る水の流れを、かなり高い場所にある展望台から眺めることができます。

三条ノ滝


(三条ノ滝の勇壮な姿)
平滑ノ滝の少し下流にある壮大な滝で、登山道から少し下ったところにある展望台からその姿を見ることができます。尾瀬に降った水が全てこの滝に集まるため、尾瀬のイメージとはまた違った豪快さを感じることができます。特に雪融けの時期は水量も多く、流れ落ちる様は圧巻です。

燧ヶ岳(ひうちがたけ)と尾瀬沼

(燧ヶ岳と尾瀬沼)
至仏山と並び、尾瀬を代表する名峰が「燧ヶ岳」です。度重なる噴火によりゴツゴツとした5つの山頂を持つ活火山で、山頂からは尾瀬沼や尾瀬ヶ原を見渡すことができます。そして燧ヶ岳の噴火により沼尻川がせき止められたことでできた「尾瀬沼」。沼の北岸には大小様々な湿原が広がっていてハイカーの目を楽しませてくれます。

大江湿原

(大江湿原と三本カラマツ)
尾瀬沼周辺で一番大きな湿原です。沼山峠から約50分で到着し、四季折々の花々が楽しめます。尾瀬沼畔には小さく盛り上がった土地の上に3本のカラマツがあり、「三本カラマツ」として尾瀬沼を訪れる人々から愛されています。7月下旬の海の日前後には、黄色いニッコウキスゲで湿原が彩られます。

大清水

(大清水の流れ)
大清水は尾瀬沼に至る群馬県側の入山口です。山際には「大清水湿原」があり、ここでは標高が低いためにミズバショウやニッコウキスゲなどの花が尾瀬よりも早く咲き、手軽に楽しめます。その他、平成の水百選に認定されている「尾瀬片品湧水群」の名水、ミズナラやハルニレの巨木など、貴重な自然の恵みを感じることができます。自然保護の原点ともなった昭和40年代の道路建設計画の中止運動や、鉱山で栄えた根羽沢鉱山跡などの歴史について学ぶこともできる貴重な場所です。

会津駒ヶ岳

(駒ノ大池と会津駒ヶ岳)
至仏山や燧ヶ岳とともに日本百名山に数えられる名峰です。馬の背のようになだらかな稜線と、山頂部に点在する湿原が特徴的な山です。山頂部からは燧ヶ岳や至仏山を望むことができ、山頂部の湿原では7月上旬から中旬にかけてハクサンコザクラが咲くことでも有名です。

帝釈山

(帝釈山山頂)
標高は2060mあり、岩で出来た山頂部は燧ヶ岳、会津駒ヶ岳はもとより、遠くは日光白根山、男体山などの山々が見渡せる眺望の良い場所です。また、馬坂峠登山口からは日本固有種オサバグサの群落が見られることでも有名です。

田代山

(田代山山頂湿原の向こうに山々を望む)
山頂部に広大な傾斜湿原が発達しているのが特徴的な山です。会津駒ヶ岳など周囲の山々の眺望も良く、気持ちの良い場所です。

自然の作り出す美しい風景

朝霧、夕霧

(早朝の尾瀬ヶ原)
大量の水を含んだ尾瀬では、朝と夕方、放射冷却により地表が冷やされることで地表付近に霧が立ち込めることが多くあります。朝、外に出てみると、湿原全体が霧に覆われている幻想的な光景を見ることができます。条件によっても異なりますが、太陽が昇ると次第に消えてしまうため、朝早く行動した方だけが見られる光景です。

白い虹

(尾瀬ヶ原にかかる白い虹)
発生した霧に朝日が差し込んでくると、「白い虹」が見えることがあります。雨粒のように大きな粒では光が屈折して七色の虹になりますが、霧のように小さな水滴では光が完全には屈折せず白く見えます。

星空

(天の川)
人工的な光の少ない尾瀬では、綺麗な星空を楽しむことができます。夏場は水蒸気が発生することが多いため、空気の澄んだ涼しい時期の観察がお勧めです。夜間はツキノワグマの行動も活発になりますのでご注意ください。

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