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  • 山の鼻ビジターセンターブログ
  • 2020.08.13

2020年8月13日ー山の鼻ビジターセンターより(ツキノワグマとの共存の為に)

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尾瀬への入山にあたってはこちらの注意事項をご確認ください。
また、山の鼻ビジターセンターは基本的な感染予防対策を実施したうえで、一部開館しています。
詳細はこちらをご覧ください。

研究見本園周辺でツキノワグマの目撃が多発しているため、当面の間研究見本園への立ち入り封鎖を行っております。
研究見本園入り口に封鎖情報を掲示しておりますので、付近に立ち寄られる際はご注意ください。
なお夕方4時から翌朝7時頃まではツキノワグマの行動が活発になります。特にご注意ください。

ツキノワグマに御注意ください。

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■ 天気:晴れ時々曇り
■ 気温:27.4℃(最高気温) 15.3℃(最低気温)

上記の通り、ツキノワグマが研究見本園など山ノ鼻周辺で、毎日のように目撃されています。
今日は尾瀬で行っているツキノワグマとの共存対策の紹介とお願いを記したいと思います。

ツキノワグマとの共存をする為には、まずはツキノワグマの特徴を知らなくてはいけません。

ツキノワグマの特徴は
・身長は140cm程で成獣となり、思ったより小さいと思われる方が多いです。(北海道に生息するヒグマだと2mを超える個体もいます)
・胸にある三日月型の白い毛が特徴的(無い個体もいます)
・基本的にはおとなしくて臆病な性格の個体が多い。
・肉食と勘違いされやすいですが、雑食で植物食に偏っています。
・音や匂いに敏感ですが目は悪い方。
・お腹が空いた時は24時間いつでも活動しますが、特に朝と夕方に活動がさかんになる。
・人より早く走りますし、木登りが得意。
・学習する動物で、餌などに執着することがある。
・親子グマには特に注意が必要。

簡単に箇条書きにしましたが、ツキノワグマはこういった特徴が挙げられると思います。

まずは刈り払いによる対策方法を紹介します。
クマは「基本的にはおとなしく臆病な性格」なのですが、不意に人間に出会ったりなどしてビックリすると襲われてしまう事があります。
木道のすぐ脇が藪になっていてクマがよく目撃される箇所は見通しを良くする為に刈り払いを行っています。
【刈り払い作業中の写真】

クマと人間が不意の接触を起こさないための対策になりますのでご理解いただければと思います。

続いて煙火による追い払いによる対策です。
煙火を使い、人間の近くからクマを遠ざける為に行いますが
「人間は怖い存在」だと学習させる為の対策でもあります。
【三連発煙火による追い払いの写真】

クマは学習をする動物と記載しましたが、人間には近寄りにくくする学習をさせる事によって人間とクマの共存をしやすくしています。

そしてクマがよく目撃される箇所にはクマ鐘が設置してあります。
【原の川上川橋に設置してあるクマ鐘】

設置してあるクマ鐘を鳴らして通行して下さい。

クマ鈴などで人間の存在を知らせるのも、とても大切な事ですのでお忘れないようお願いいたします。

藪が深くてクマが潜んでいそうな所では、ちょっと離れた所から大きな声を出すのも効果があります。

現在ミズバショウの実がクマの食べ物となっており、ミズバショウの多いところでは特にご注意ください。

ミズバショウの多い研究見本園は、もう暫くは立ち入り禁止とさせていただきます。(至仏山へは通行可能です)

そして、ここからはお願いとなります。

最近はテント場を利用する方のマナーが低下している様に見受けられます。
夜に食べた物をそのまま放置したり、真夜中に騒いだり、焚火をしていたり(国立公園、ましてや特別保護地区での焚火は厳禁です!)
尾瀬はクマの生息域ですので、食べ物の管理を今一度見直して貰えればと思います。
人の食べ物を、捨てない。落とさない。その場に放置しない。の徹底をお願いいたします。

クマが人の食べ物を食べてしまうと「そこに美味しいものがある」「人間は美味しいものを持っている」などと学習してしまい、人を襲ってしまう原因になります。

尾瀬のクマは「今のところは」人間を怖がってくれているので、クマの方から距離を取ってもらっているおかげなのですが、それも人間の不注意ひとつで変わってしまう恐れがあります。

どうか、登山者一人一人に心掛けていただければと思います。

宜しくお願いいたします。

担当:坂上

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