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  • 尾瀬沼ビジターセンターブログ
  • 2021.09.14

2021年9月14日-尾瀬沼ビジターセンターより(知りたいと思う気持ち)

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尾瀬への入山にあたってはこちらの注意事項をご確認ください。
また、環境省尾瀬沼ビジターセンターは、基本的な感染予防対策を実施したうえで、開館しています。
詳細はこちらをご覧ください。
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■天気:曇り
■気温:13.2℃(9時)20.7℃(昨日の最高気温)11.9℃(今日の最低気温)

ブログをご覧の皆様こんにちは。
今朝の尾瀬沼は、昨日綺麗に見ることができた燧ヶ岳はどこに行ったの?というような曇り空でした。

さて、昨日は大清水まで巡回に行ってきました。
今はこの三平下~大清水間には花は殆ど咲いていないので、このあたりで花が見たいという方は、是非大清水の道路に面している大清水湿原にお立ち寄りいただきたいです。
【アケボノソウ(白色)とミゾソバ(ピンク)】

【オヤマリンドウ】

他にもサラシナショウマやツリフネソウ、サワギキョウなどが大清水湿原では咲いていました。
大清水~一ノ瀬までの砂利道では、脇のフェンスにつる性の植物が絡みついていて、オクラのような形の実がなっていました。調べてみると夏に白い花を咲かせていたキョウチクトウ科のイケマと言う植物の実でした。イケマにはアサギマダラという渡り蝶が卵を産み付け、その幼虫はイケマの葉を食べて大きくなります。イケマはアルカロイドを含む毒性植物なので、その毒を体内に取り込むことで、アサギマダラは外敵から身を守ります。

【イケマ】

大清水~一ノ瀬間の旧道にはブナやミズナラなどの木々が立ち並ぶ、木道が殆ど無い登山道なので、一気に街道を雰囲気を感じます。尾瀬は上州(沼田)と会津(会津若松)とを結ぶ街道「会津沼田街道」の中継地で、古くから人や物資の行き来がありました。

【旧道の雰囲気】

歩いていると細かく美しいレースのようになっている、おそらくホオノキの葉を見つけました。
【自然の葉脈標本】

樹木というのは毎年膨大な量の葉を落としています。落ち葉は主にセルロース(植物の繊維の主成分で炭水化物)等で、それを分解するために必要な酵素は、一つの種類の生物では賄えなくて、土壌の中にいる小さな動物や、さらに小さな微生物、さらに菌類と様々な生物が関わっています。調べてみると興味深いことが色々わかります。

私が尾瀬に来て思うことは、この場所がどんな過去を歩んできたかの知識を深めるには歴史が、山に登る時のコースタイムや必要な水を計画するときには計算が、現象を理解するには生物や科学などが、この美しさを言葉や形に残しておきたければ国語や芸術が必要で、学校で勉強した内容も大人になって意味があるということです。興味のある物事に多方面からアプローチするための知識は、人生を豊かにしてくれるんですね。もちろんこれから知りたい!と思う気持ちがあれば、今はインターネットも本もあります。
尾瀬が好き!尾瀬のことをもっと知りたい!という方は、是非ビジターセンターをご利用ください。皆様に尾瀬をもっと楽しんでいただけるように窓口や、イベントを毎日開催しております。
これから益々寒くなり、夏の、命が充ち溢れているような時季とは違う、静かで寂しい美しい時季がやってきます。
防寒着等の装備を整えてお越しください。

*体調に不安がある方や、自ら安全確保を行うことが難しい方の尾瀬への入山は控えてください。
くれぐれも冷静な判断をお願いいたします。

尾瀬沼ビジターセンター

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